宏達国際電子(HTC、台湾のスマートフォン最大手) 31日、7~9月期の連結売上高が4~6月期比で28~35%減少するとの見通しを発表した。3月末に発売した旗艦機種の新モデルの発売効果が薄れることなどが響く。
同日開いた決算説明会で明らかにした。3日に速報値を発表済みの4~6月期の連結売上高は前年同期比8%減の651億台湾ドル(約2213億円)。一方、7~9月期は420億~470億台湾ドルと大幅に減る見通し。年末に向けて売上高が伸びるスマホメーカーとしては異例の状況だ。
HTCは3月末に新モデル「HTC One(M8)」を発売したが、競争激化で販売が低迷。9月には米アップルの「iPhone(アイフォーン)」の新モデルが発売される見通しで、消費者が他社製品の買い控えに動くとされる。HTCにはさらなる痛手だ。
7~9月期の1株当たり利益については0.05~0.69台湾ドルの小幅黒字を見込む。4~6月期の営業利益は24億台湾ドルと4四半期ぶりに黒字化したが、再び赤字に転落する可能性もある。

